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現地の政治体制や軍事利用の問題を無視すれば, 意図せず加害者を利する可能性があるという, 国際援助が抱える複雑な倫理的問題を浮き彫りにした, 国境なき医師団, u2を取り巻く環境も変わった, 狭いツアーバスの中で何時間も過ごしたり, 一般の旅客機に乗ったりする日々は終わり, 4発エンジンを搭載した旧式のヴィッカース, バイカウントを専用機として使用するようになった, 空港からホテルまでは運転手付きのリムジンに乗り, 宿泊に利用するホテルも, ニューヨークのパーカー, メリディアン, フィラデルフィアのハーシー, クリーブランド中心街のストーファーズ, スクエアなどの高級ホテルばかりとなった, この頃のシャロームの信者は60人ほどで, ポートレインの海岸沿いにキャバンを何台も止め, 活動拠点としていた, その集会では, 信者たちは聖霊に身を委ね, 早口で異言を語り, 恍惚状態で泣きわめていた, 中には気を失う者までいたという, ダブリン県, この話は通説となっている, しかし当時, この話を信じる人はほとんどおらず, 単にボノが歌詞を書きあぐねているだけと考えられていた, 2004年にそのブリーフケースが発見されたが, そこに書かれていたのは, 候補となる曲名とステージでの曲紹介を書き留めたリストにすぎなかった, 1980年代から1990年代にかけて, 不景気を理由に多くのアイルランド人が祖国を後にして, アメリカに移住した, やがてu2は彼らにとってアイルランドへの帰属意識を思い起こさせるバンドになったとも指摘されている, 1980年代末, アイルランド人シンガーソングライター, フライト, アールズ, flight, earls, という歌を発表した, その歌には, 僕たちが恐れているのは仕事ではない, まっとうな仕事なら嫌ではない, いつかまた, すべてが良くなると分かっている, 何度でも別れを告げよう, 僕たちにはボノとu2がいる, 足りないのはギネスと雨だけだ, という歌詞があった, この歌はアメリカのアイルランド人コミュニティでよく聞かれた, 1988年に, がカバーしたヴァージョンはアイルランドで大ヒットし, チャートで1位を獲得した, u2の, に首位を奪われた, パディ, リアム, 初期のu2において, バンドを強力に牽引していたのはフロントマンであるボノの圧倒的な熱量とカリスマ性であった, パブでの小規模なライブの時点から, 彼はステージ上でひざまずいたりバーの椅子に飛び乗ったりと, 非常に演劇的なパフォーマンスを展開していた, 当時の関係者たちは, 何よりもボノのエレクトリックなパフォーマンスに心を奪われた, エッジの流麗なギターとボノの情熱的な声, そしてステージでの存在感が合わさることで, すべてを切り裂くようなインパクトを与えていた, と証言している, しかし一方で, ボノのその過剰な熱量は宗教的な言動にも結びつき, バンドの周囲に大きな困惑と軋轢を生み出していた, ボノらメンバー3人はキリスト教の信仰集団, に深く傾倒しており, 彼らが, アゲイン, クリスチャン, になったという噂は, ダブリンの音楽シーンに, 軽い苛立ちと困惑, をもたらした, 音楽誌, sounds, のジャーナリストに対してボノが公然と, 自分はクリスチャンだ, と宣言した際, 記者は, 冗談じゃない, と呆れ返ったという, ライブでのカリスマ性は時として, ステージがかった, 救世主, メシア, のような振る舞い, として受け取られ, これに嫌気がさした同記者がu2を取材対象から外すという事態まで引き起こしている, ロンドンの音楽ジャーナリストであるパオロ, ヒューイットによる当時のu2評, 当時は, 緊張感のあるグループがたくさんいて, 世の中にあまり喜びがなかった, のようなバンドが活動していた, かなり陰鬱な時代で, 知的な側面が重視されていた, のシーンもあったけれど, そこには右翼的なスキンヘッドの動きが深く入り込んでいた, とても陽気な音楽である2トーンでさえ, かなり政治的なものになっていた, をエレクトリック, ボールルームへ見に行ったことがあるけれど, そこには2000人ものスキンヘッドがいて, こちらの血を求めるように叫んでいた, そんなところへu2が登場した, 彼らには情熱があり, 推進力があり, 明るく前向きで, しかもボーカリストが実際に歌おうとしていた, 当時は誰もほとんど歌っていなくて, ただぼそぼそとつぶやいているような状態だった, エッジの流動的なギター, サウンドと, ボノの情熱的な歌声, そしてステージ上での存在感が組み合わさって, すごい, と思わせた, すべてを突き抜けていたんだ, マッドネス, 2トーン, コムサット, エンジェルズ, 2001年9月1日, ツアーのスレーン城公演で, ロンドンへ渡ってレコード契約を獲得するため, 父親に500ポンドを借りたことを語った, マレンの父親, エッジの両親, アダムの家族からも, それぞれ500ポンドの援助を受けたことに感謝を述べた, とはいえ, 当時のアイルランドの音楽シーンのレベルは低かった, インディーズ, レーベルの先駆けであったる, の創設者, ロビンソンは, u2のデモ, テープを聴いた時の感想を以下のように述べている, 彼らは, 似非パンク, バンドみたいだった, ものすごくアイルランド的だった, アイルランドでは, イギリスやアメリカのポップ, チャートを盲目的に追いかけ, 演奏できるライブもほとんどなく, それでいてかなり早い段階からテレビに出演できてしまうから, バンドはあまり成長しなかった, 音楽を深く掘り下げる必要がなかったんだ, トップに立つには並外れて優れていなければならない, というような状況ではなかった, ミルクのてっぺん, まで行くのに必要だったのは, ただクリーミーであることだったんだ, バンド活動に一番熱心だったのは, アッパーミドルクラスから落ちこぼれそうになっていたアダム, クレイトンで, それにボノとエッジが引きずれらるように本気になっていった, 高校卒業後, 石油探査会社のバイク便の仕事に就いて安定収入を得ていたラリーは, バンドの行く末に懐疑的だった, 当時のラリーはドラマーとしての技術が稚拙で, バンドはラリーを解雇することを本気で考えていた, ラリーの母親が交通事故で亡くなったことにより, この話は立ち消えになった, u2が飛躍するきっかけとなった出来事だが, コンテストに出場したフラン, ケネディという人物は, 正直言って彼らが勝ったとき, みんな唖然としました, だって本当にひどかったんだから, ボノの声がやたらでかくて耳障りだったことは覚えています, 金属ボタンと肩章のついたダブルのジャケットを着ていたかな, 彼らの出す音はまったくお話にならないと僕らは心から思いました, 基本的なことしかできないミュージシャンで, 楽器をあまり上手に弾けなかった, 当時は初心者に毛が生えた程度でした, と後に回想している, コンテストの審査員は, cbsアイルランドのマーケティング, マネージャー, ジャッキー, ヘイデン, rteテレビのビリー, ウォールで, ウォールは他のバンドには目もくれず, u2だけと接触していたのだという, 他の参加者はこのコンテストの結果に縁故主義の臭いを嗅ぎ取っていた, 多くのu2関連本には, この時のライブが生徒に大いに受けたと記述されているが, 音が大きく, 何の曲なのかほとんど分からないような代物だった, 生徒たちの大半は困惑したような顔で眺めるか, 耳を塞いでいた, と記され, 早く終わってほしいと思っていた, 別のグループも演奏したんだけど, 私はそっちのほうが好きだった, という生徒の声が紹介されている, 脚注の使い方, 12月5日, 221, アーティスト側の都合により, 11月に延期, 横浜国際総合競技場, 4月4日, 大阪ドーム, 3月11日, 3月5日, 12月10日, 12月9日, 220, 大阪城ホール, 11月28日, 11月25日, 横浜アリーナ, love, comes, town, 219, 中野サンプラザ, 東京厚生年金会館, 11月27日, 渋谷公会堂, 瀬戸市文化センター, 愛知県, フェスティバルホール, 11月22日, 218, 217, 第71回ゴールデングローブ賞, アワード2012, qアワード2011, 特別アクト賞, 216, 2011年, 第19回ワールド, 2007年, 良心の大使賞, 214, 第48回グラミー賞, ドロー, ボックススコア, 第17回, 最優秀ショート, 第47回グラミー賞, 2005, nrj, 功労賞, 第31回, フェイバリット, ピープルズ, 212, 第60回ゴールデングローブ賞, 2003年, インターネット, 最優秀ポップ, パフォーマンス賞デュオ, 第44回グラミー賞, ヴァンガード, 第43回グラミー賞, アウトスタンディング, コントリビューション, 最優秀ロング, シドニー, 第37回グラミー賞, 第35回グラミー賞, スペシャル, エフェクツ, フィルム, 第31回グラミー賞, 約束の地, 第2回, フォーク, 209, 日本ゴールドディスク大賞, 第30回グラミー賞, u218, singles, blood, sky, rattle, hum, unforgettable, october, メンバー間の利益の均等分配, 原盤の権利管理, 独自のマネジメント体制, 大規模な世界ツアーの運営などを通じて, 活動に対する経済的, 芸術的な主導権を確保してきた, レコード会社との大型契約, appleやライブ, ネイションとの提携, 音楽出版事業の国際化など, その事業活動は音楽産業にも影響を与えた一方
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徴的な出来事が起こった ポリスの素晴らしいステージの最後に 北アイルランド紛争を題材にした インヴィジブル サン が演奏されると u2のメンバーが一人ずつ舞台袖から現れ ポリスの楽器を引き継いでいった ラリーは スチュワート コープランド に代わってドラムを叩き エッジは アンディ サマーズ のギターを アダムはスティングのベースを受け取り 最後にボノがステージ中央へ進んで歌を引き継いだ それは 当時 世界最大のバンド と呼ばれていたポリスから 次の時代を担おうとしていたu2へ 象徴的にバトンが手渡される瞬間となった 109 この全米ツアーは大成功を収め アムネスティの会員数を倍増させただけでなく u2のファン層が 世界に変化をもたらす という新たな政治的 社会的意識を共有していることを証明した 110 これら一連の活動を通して u2は音楽活動と社会的 政治的なメッセージを結びつけるバンドとして広く認知されるようになった ヨシュア トゥリー の頃のu2 ヨシュア トゥリー アメリカへの情景と世界制覇 編集 この時期のもう一つの大きな音楽的変化は バンドがルーツ ロックへと目覚めていったことである u2はパンクやポスト パンクのムーブメントから直接誕生したバンドであり ブルース や カントリー といったロックンロールの伝統的なルーツを通ってきていなかった しかし 1984年のスレイン城でのライブでボブ ディランと共演した際 彼から直接 君たちはもっと音楽のルーツを学ぶべきだ と指摘されたことや その後のサン シティのプロジェクト等で キース リチャーズ ローリング ストーンズ と交流し 彼から古いブルースの魅力を教えられたことが ボノにとって自らの音楽的教養を見直す大きな転機となった 111 また アメリカの伝統音楽に深く惹かれる一方で ボノは自分たち自身の母国のルーツにも目を向けた 1986年には アイルランドの伝統音楽グループである クラナド の楽曲 イン ア ライフタイム にゲストボーカルとして参加 この共演を通じて 彼はアイルランド音楽が持つ特有の哀愁や ケルト的な神秘の響きを深く吸収していった 112 こうしたアメリカン ルーツ ミュージックへの探求と アイルランドの伝統音楽の要素 さらにはアメリカという国が抱える 理想の神話と冷酷な現実 に対するボノの政治的 文学的な関心が一つに結実したのが 1987年 3月9日 に発表された5作目のアルバム ヨシュア トゥリー である 前作に引き続きブライアン イーノとダニエル ラノワをプロデューサーに迎えた本作は 彼らのトレードマークであったヨーロッパ的でアンビエントな音響空間に アメリカ音楽のアーシーな土臭さを見事に融合させた傑作となった 111 ヨシュア トゥリー ツアー コーク パーク 本作は 商業的にも批評的にも空前の成功を収めた イギリスでは発売初週に23万5 000枚を売り上げ 当時のイギリス音楽史上最速で売れたアルバムとなり 全英アルバムチャートで1位を獲得した 113 アメリカでもbillboard 200でu2初の1位を獲得し u2にとって初の全米アルバム チャート首位作となった また 本作に収録された ウィズ オア ウィズアウト ユー 3週連続1位 と アイ スティル ハヴント ファウンド ホワット アイム ルッキング フォー 2週連続1位 がいずれも全米ビルボード ホット 100で1位を獲得し u2にとって初の全米シングル チャート首位曲となった 114 本作はその後も売れ続け 累計売上は2 500万枚以上に達している 115 また u2は タイム 誌の表紙を飾った史上4番目のバンドとなった それ以前に表紙を飾ったのは ビートルズ ザ バンド ザ フー だけだった ある批評家は u2を 60年代の理想主義と70年代後半の音楽的な自由奔放さをつなぎ合わせた 別の時代からやって来た人々 と評した 116 1988年3月2日に開催された第30回グラミー賞では ヨシュア トゥリー が 最優秀アルバム賞 を受賞 さらに 最優秀ロック パフォーマンス デュオ グループ ヴォーカル も受賞し u2はこの2部門で初のグラミー賞を獲得した 最優秀アルバム賞では マイケル ジャクソン の バッド プリンス の サイン オブ ザ タイムズ などを抑えての受賞だった 117 授賞式でボノは これをu2の頂点だとは考えていない これは始まりにすぎない とスピーチした 118 こうした圧倒的な商業的成功と批評的評価によって u2は世界的なロック バンドとしての地位を確立し 1980年代後半を代表する存在へと躍進した 117 魂の叫び ルーツ ロックの探求とバッシング 編集 ラヴタウン ツアー ロッテルダム公演 ヨシュア トゥリー の爆発的な成功を受け 熱狂的な全米ツアーを敢行中のu2は アメリカン ルーツ ミュージックへの探求をさらに推し進めた その探求の延長線上に生まれたのが 1988年 10月10日 にリリースされた 魂の叫び である 本作には ディザイアー エンジェル オブ ハーレム ラヴ カムズ トゥ タウン など アメリカ音楽への傾倒を直接的に示す楽曲が収録され b b キング ボブ ディラン ザ メンフィス ソウル チルドレンらとの共演も実現した 119 同時に このプロジェクトはアルバムだけにとどまらなかった u2は ヨシュア トゥリー ツアー を記録した映像作品の制作にも乗り出し フィル ジョアノー 監督による映画 u2 魂の叫び を完成させた 作品にはライブ映像だけでなく アメリカ各地でのu2の姿や メンフィス ニューオーリンズ ハーレム などを巡る彼らの旅 さらにb b キングらとのセッションが収められた 119 本作は世界的なヒットを記録し 全米 全英アルバムチャートで1位を獲得 世界累計売上は1 400万枚を超え u2の商業的成功をさらに押し広げる作品となった 120 しかし 映画とアルバムの発表後 バンドは特にアメリカとイギリスの音楽メディアから容赦ない激しいバッシングを浴びることになる 批評家たちは u2がビートルズの ヘルター スケルター をカバーし ジミ ヘンドリックス の 星条旗よ永遠なれ の演奏を映画に挿入し b b キングやディランといった伝説的ミュージシャンと肩を並べて演奏している姿を見て 自分たちをロックの神々の神殿に格上げしようとしている 傲慢で大げさすぎる と酷評したのである 119 後年出版された自伝 u2 by u2 などにおいて メンバーはこのプロジェクトの意図を アメリカの伝統音楽を探求する試みであり 先人たちへの純粋な敬意であったと説明している しかし アルバムと映画全体の演出における生真面目さや客観性の欠如により 当時の批評家やメディアには そうとは受け取られなかった 119 本作に対するメディアからの強いバッシングは バンドにとって大きな転機となった 彼らは1980年代に定着した 生真面目なロックバンド というパブリック イメージを見直し 次なる1990年代に向けて 音楽性および表現手法 アイロニーやユーモアを取り入れたアプローチ の大幅な軌道修正を図ることになった 119 アクトン ベイビー ズーロッパ ポップ 1990年 1999年 編集 zoo tv tour でのボノ 1992年 アクトン ベイビー 新たなイメージへの転換 編集 1980年代後半に受けた激しいバッシングを経て バンドは1990年代に向けた根本的な方針転換を図ることになった 彼らはかつての生真面目なパブリック イメージを自ら解体し 新たにヨーロッパのインダストリアル ミュージックやエレクトロニック ダンス ミュージックの要素を大々的に取り入れることを決断する プロデューサーには再びブライアン イーノとダニエル ラノワを起用するとともに デペッシュ モード や ナイン インチ ネイルズ などを手掛けた気鋭のエンジニア兼プロデューサー フラッド を新たに招き入れた 121 1990年末 東西統一直後のドイツ ベルリン にある ハンザ スタジオ かつてデヴィッド ボウイが ベルリン三部作 を録音した伝説的スタジオ でレコーディングが始まった しかし 制作初期にメンバー間で音楽的方向性をめぐる意見の対立が生じた ボノとエッジが新たな音楽的実験を推し進めようとしたのに対し ラリーとアダムは 従来のu2らしいロック サウンドを重視していたためである 一時はバンドの解散さえ危惧される状況となったが エッジが演奏した二つのコード進行をきっかけに メンバー4人による即興的なセッションから ワン が生まれた この曲の制作を通じてメンバーは再び音楽的な結びつきを取り戻し バンドは制作を継続することになった 121 こうして 1991年 11月19日 にリリースされた7作目のアルバム アクトン ベイビー は 従来のu2の音楽性から大きく方向転換し エレクトロニック ミュージックやダンス ミュージックの要素を取り入れた作品となった アルバムは商業的 批評的に高い評価を受け u2の新たな音楽的方向性を示す作品となった 121 zoo tvツアー さらに 同作に伴って行われた zoo tvツアー では ステージ上に多数の大型スクリーンを設置し テレビ映像やニュース 広告などを大量に映し出す演出を取り入れた メディア社会や大量消費文化を題材としたこの大規模なステージ演出は 従来のロック コンサートとは異なるマルチメディア型のライブ パフォーマンスとして注目を集めた また ボノは ザ フライ ミラーマン マクフィスト などの架空のキャラクターを演じ ユーモアやアイロニーを取り入れたパフォーマンスを展開した 121 こうした音楽性とステージ演出の転換によって u2は1980年代に形成された生真面目で社会的 宗教的なイメージから大きく変化し 1990年代の音楽シーンにおいて新たな存在感を示すこととなった 121 セラフィールド再処理施設への抗議 編集 1992年5月 ヨーロッパでzoo tvツアーを行っていたu2は 環境保護団体 グリーンピース とともに イングランド北西部 カンブリア 州の セラフィールド 再処理施設の拡張計画に反対する抗議活動に参加した 施設を運営するブリティッシュ ニュークリア フューエルズ bnfl は事前に抗議活動を察知し 敷地への立ち入りを禁じる差し止め命令を取得していたが u2のメンバーらはグリーンピースの船 ソロ からゴムボートで海岸へ上陸し 放射線防護服とマスクを着用して アイリッシュ海 から採取した汚染泥を入れたドラム缶を施設側へ 送り返す という抗議パフォーマンスを行った 活動は満潮時の水際線より海側の bnflの所有地外で行われたため 差し止め命令には抵触しなかった 122 zoo tvツアーでは従来のu2に見られた直接的な政治的メッセージを意識的に抑えていたが バンドはセラフィールドについては身近な環境問題として行動する必要があると判断した ボノは 問題に注目を集め事実を伝えるためにロックバンドが ばかげた衣装 を着なければならない状況を批判し エッジもセラフィールドをアイルランドにとって身近な問題だと述べ 施設拡張による放射性物質の放出増加への懸念を表明した 122 同年6月21日には u2はグリーンピースの活動を支援するため マンチェスター のg mex centreで ストップ セラフィールド コンサートを開催した u2のほか クラフトワーク パブリック エナミー ビッグ オーディオ ダイナマイト が出演し 公演の収益はグリーンピースに寄付された また この活動を記録した映像作品 stop sellafield the concert も発売され その収益もグリーンピースに寄付された 122 zooropa 実験的探求の継続 編集 ある人々にとっては 彼らはクローバーの葉とドイツ マルクにすぎないのかもしれない しかし私は u2は 次の大きな壁 2000年 の向こう側にも続いていく世界を 何とかしてほのめかそうとしている数少ないロック バンドの一つだと思っている デヴィッド ボウイ 123 一方 zoo tvツアーのヨーロッパ レグに向けたプロモーション用epとして制作が始まったプロジェクトは 創作意欲の高まりによってフル アルバムへと発展し 1993年7月に8作目のアルバム zooropa としてリリースされた 約2年間に及ぶツアーの合間を縫って短期間で制作された本作では フラッドとイーノに加え エッジもプロデューサーとして大きく関与した 前作 アクトン ベイビー で打ち出したエレクトロニック ミュージックやダンス ミュージックの要素をさらに推し進め 情報過多の現代社会を風刺した ナム テクノやダンス ミュージックの要素を取り入れた レモン カントリー歌手 ジョニー キャッシュ をリード ボーカルに迎えた ザ ワンダラー など 実験性の高い楽曲を収録している 本作は 第36回グラミー賞 で 最優秀オルタナティヴ ミュージック アルバム賞 を受賞し u2の音楽的な変貌を象徴する作品となった 124 125 しかし 1991年から1993年にかけて行われた大規模なzoo tvツアーは メンバーに大きな肉体的 精神的負担をもたらした ツアー終盤のシドニー公演では アダムがアルコールの影響でステージに立つことができず 急遽ベース テクニシャンのスチュアート モーガンが代役を務めるという事態も発生した ツアー終了後 u2はしばらく活動のペースを落とし それぞれが新たな音楽的可能性を模索する時期へと入っていった 125 この時期には 映画音楽を通じた新たな試みも行われた 1995年 には 映画 バットマン フォーエヴァー のために ホールド ミー スリル ミー キス ミー キル ミー をu2名義で発表 歪んだギター サウンドとストリングスを組み合わせたグラム ロック調の楽曲で ボノがzoo tvで演じたキャラクター ザ フライやマクフィストをモチーフにしたアニメーション ミュージック ビデオも話題となった 楽曲は全米 全英をはじめ各国のチャートで上位に入り 世界的なヒットを記録した 126 また 1996年 には ラリーとアダムが 映画 ミッション インポッシブル のテーマ曲をダンス ミュージックとして再構築した ミッション インポッシブルのテーマ を発表した u2のリズム隊である2人を中心に制作されたこの作品は エレクトロニック ミュージックを取り入れたアプローチによって新たな方向性を示した 127 ルチアーノ パヴァロッティ その一方で u2はイーノとの共同制作をさらに発展させていった その成果として1995年11月に発表されたのが u2とイーノを中心とするプロジェクト パッセンジャーズ 名義のアルバム オリジナル サウンドトラックス1 である 本作は 実在しない映画のためのサウンドトラック をコンセプトに アンビエント ミュージックや電子音楽 実験的なサウンドを取り入れた作品となった 125 アルバムでは ルチアーノ パヴァロッティ をゲスト ボーカルに迎えた ミス サラエボ が特に大きな注目を集めた 同曲は ボスニア ヘルツェゴビナ紛争 下にあった サラエボ を題材とし 戦争のさなかに開催された ミス サラエボ コンテストをモチーフに制作された楽曲である パヴァロッティによるオペラ的な歌唱とu2の音楽を組み合わせた異色の作品として ヨーロッパを中心にヒットを記録した 128 ポップ 実験的探求の果て 編集 ハウイー b 1990年代のエレクトロニック ミュージックやクラブ カルチャーから影響を受けたu2は 1997年 にリリースした9作目のアルバム ポップ で ロックとダンス ミュージックをさらに融合させた新たなサウンドを追求した 制作には フラッドのほか ネリー フーパー や ハウイー b 英語版 ら当時のエレクトロニック ミュージック シーンで活動していたプロデューサーやdjも参加した ボノが語った ゴミの山の下から赤子のイエスを探し出す という発想に象徴されるように 本作ではキッチュなポップ カルチャーや大量消費社会の表層と その背後にある精神的な欲求を結びつけることが試みられた 129 しかし 制作は当初の予定どおりには進まなかった ラリー が背中の手術のため一時的に制作から離れたこともあり u2はサンプリングやドラム ループなど それまで以上に電子的な手法を取り入れることになった さらに アルバムの完成前に翌年の ポップマート ツアー の日程を決定し チケットの販売まで開始していたため 制作は厳しいスケジュールに追われることになった 結果として アルバムは十分な時間をかけて完成させることができないまま 1997年3月にリリースされた 129 ポップマート ツアー こうした制作上の問題は アルバムに伴うポップマート ツアーにも影響を及ぼした 1997年4月にラスベガスから始まった同ツアーでは 巨大なledスクリーン 黄金色のアーチ 巨大なレモン型のミラーボールなど それまでのu2のステージをさらに上回る大規模なセットが導入された これらは大量消費社会や企業文化を戯画化したもので ツアーそのものがu2の1990年代におけるアイロニーと視覚的な過剰さを象徴するものとなった 一方 アルバム制作とツアー準備が並行して進められたことで バンドは十分なリハーサル期間を確保できなかった ツアー序盤では新曲の複雑なアレンジをライブで再現することに苦戦し 巨大なステージ装置を用いた演出にもトラブルが発生した こうした状況から ポップマート ツアーはその巨大なスケールと斬新な演出が評価される一方 過剰なスペクタクル として批判を受けることにもなった 129 このように ポップ は 1990年代にu2が追求してきたエレクトロニック ミュージックやクラブ カルチャー アイロニーをさらに推し進めた作品だったが 同時にそのアプローチが抱える限界も明らかにした ツアーを終えたu2は 次作の制作にあたって再びバンド本来のロック サウンドを重視する方向へと転換していく 129 オール ザット ユー キャント リーヴ ビハインド 原子爆弾解体新書 ノー ライン オン ザ ホライゾン 2000年 2012年 編集 ベルファスト合意への支持 編集 1998年5月19日 ボノとジ エッジは ベルファスト のウォーターフロント ホールで開催された無料コンサートに アッシュ らとともに出演し 3日後に行われる ベルファスト合意 聖金曜日協定 の国民投票で賛成票を投じるよう呼びかけた 当時 和平合意への支持は必ずしも確実ではなく コンサートは賛成運動の終盤に行われた 130 公演では ボノが アルスター統一党 党首 デヴィッド トリンブル と 社会民主労働党 党首 ジョン ヒューム をステージに招き 2人の手を取って高く掲げた この演出は 1978年の ワン ラブ ピース コンサート で ボブ マーリー が対立する政治指導者 マイケル マンリー と エドワード シアガ の手を取り合わせた場面を意識したもので 北アイルランド和平への支持を象徴する場面として広く報道された ボノによれば 事前に2人に ステージでは何も話さない よう求め 両側から登場させて写真として強い印象を残すことを意図していた ボノは後に この場面について トリンブルとヒュームが示した 妥協 を弱さではなく 人間の偉大な強さ の一つだったと振り返っている 130 5月22日の国民投票では ベルファスト合意は北アイルランドで71 1 アイルランド共和国で94 4 の賛成を得て承認された 注釈 14 同年 ヒュームとトリンブルは北アイルランド紛争の平和的解決に向けた功績により ノーベル平和賞 を共同受賞した 130 一方 ボノはこの経験を通じて 自分のカリスマ性と人を説得する能力が 機会さえあれば重要な政治的役割を担うのに適しているのではないかと考えるようになり その後の ジュビリー2000 などの政治活動に繋がったとされる 130 ベスト アルバムの発売と スウィーテスト シング のヒット 編集 1998年 u2はそれまでの投資による損失を受けて 自らの事業運営への関与を強め 事業体制の再編を進めた その一環として ポリグラム 傘下の アイランド レコード と3作のベスト アルバムを発売する契約を締結した 契約額は当時5000万ドルと報じられたが アイランド関係者によれば 実際にはそのほぼ2倍に達する規模だったという 132 同年11月 その第1弾として ザ ベスト オブu2 1980 1990 を発売した ニュー イヤーズ デイ ウィズ オア ウィズアウト ユー など1980年代の代表曲に加え 過去のb面曲 スウィーテスト シング を新たに録音したヴァージョンが収録され 同曲は先行シングルとして発売された 132 当時アイランド レコードのマネージング ディレクターだったマーク マロットによれば スウィーテスト シング のシングル化を提案した際 ボノは全英トップ25にも入らないと予想していたが 実際には全英シングルチャート3位を記録した マロットは ポップ 期のu2の作品が一部のファンにとって難解になっていたのに対し 同曲はより直接的な 歌 への回帰として受け入れられ バンドの商業的な再浮上に貢献したと評価している また マロットによれば ザ ベスト オブu2 1980 1990 は約1400万枚を売り上げたという 132 オール ザット ユー キャント リーヴ ビハインド バンドサウンド回帰 再びロックの頂点へ 編集 一方 1990年代におけるエレクトロニックな実験とアイロニーの極致ともいえる ポップ を経て u2はテクノロジーへの依存や 皮肉と虚構をまとったキャラクターから距離を置き もう一度バンドとしての自分たちを取り戻そうとした 133 その転換期にあたる 2000年 初頭 ボノが原案を手掛け ヴィム ヴェンダース が監督した映画 ミリオンダラー ホテル が公開され そのサウンドトラックも発表された ここには サルマン ラシュディ の詩をもとにした ザ グラウンド ビニース ハー フィート などu2名義の楽曲が収録されたほか ボノがイーノやラノワらと結成した特別編成によるアンビエント色の強い楽曲も収められている まさに 90年代に追求してきた実験路線の総決算ともいえる作品だった 134 135 そして 同年10月 盟友のイーノ ラノワ そしてスティーヴ リリーホワイトをプロデューサーに迎え 10作目のアルバム オール ザット ユー キャント リーヴ ビハインド をリリース 4人のメンバーが同じ空間で楽器を鳴らしながら曲を形にしていく よりオーガニックなアプローチへと回帰した 全英シングル チャート1位になったオープニングを飾る ビューティフル デイ の突き抜けるような高揚感に象徴されるように ストレートなギター ロック 力強いリズム そして普遍性のあるメロディを取り戻した本作は 世界各国で初登場1位を記録 グラミー賞でも 最優秀レコード賞 最優秀楽曲賞 など主要部門を含む複数の賞を獲得し 世界累計売上は1 200万枚を超え u2は批評と商業の両面で大きな復活を遂げた 136 授賞式でボノは u2はもう一度 この仕事に応募しているんだ 何の仕事かって 世界最高のバンドという仕事だよ とスピーチして 場内を湧かせた 137 ただ オール ザット ユー キャント リーヴ ビハインド による商業的復活の背景には ポップ のアメリカでの不振を受けた方向転換があったと指摘されている イギリスの音楽ジャーナリスト ジョン ジョブリングによれば 一部のファンや批評家からは 本作が 初期u2 の要素を取り戻す一方 ラジオやmtvでの成功を意識して冒険性を抑えた作品になったとの批判もあった ラリー マレン ジュニア も後に 当時はラジオやmtv vh1で流れる楽曲を作り 主流のポップ市場で競うことを意識していたと述べている 138 また ジミー アイオヴィーンの協力のもと u2とプリンシプル マネージメントは若年層への浸透を狙った約2年間のプロモーション計画を立て トップ オブ ザ ポップス やmtvの トータル リクエスト ライブ などに相次いで出演した エレヴェイション も映画 トゥームレイダー とタイアップされるなど 大規模なマーケティングが展開された 139 エレヴェイション ツアー アルバムに伴う エレヴェイション ツアー では ポップマート ツアーの大掛かりな舞台装置から一転し アリーナを中心とした より観客との距離が近いステージを選択した 巨大な多層スクリーンを廃し 観客を取り囲むようにハート型の花道を設けたシンプルな舞台構成によって ボノやエッジが客席の間近まで移動できる親密な空間を作り上げた 2001年3月から12月までに全113公演を行い 約218万人を動員 興行収入は約1億4 350万ドルに達し 同年の世界ツアー興行収入で1位を記録した 140 そして そのツアーの最中にあたる2001年9月11日 アメリカ同時多発テロ事件 が発生する u2は北米ツアーを続行するべきか深く葛藤したが 最終的には 今こそ音楽が果たすべき役割がある と判断し ツアーを再開した テロによって深い悲しみと喪失感に包まれたアメリカでは 本作に収録された ビューティフル デイ ウォーク オン ピース オン アース などのピースフルなu2の楽曲は ラジオで頻繁に流された 133 こうしたu2とアメリカ社会との精神的な結びつきが 一つの頂点に達したのが 2002年2月にニューオーリンズで開催された 第36回スーパーボウル のハーフタイムショーだった u2は mlk から ホエア ザ ストリーツ ハヴ ノー ネイム へと演奏をつなぎ その背後に設置された巨大なスクリーンには 9 11の犠牲者の名前が次々と映し出された 演奏の終盤 ボノがジャケットを開いて その裏地に縫い付けられた星条旗を見せる場面は このパフォーマンスを象徴する瞬間となった 133 141 その一方で この時期にはバンドの活動をめぐる不穏な兆候もみられた ボノが債務救済やアフリカのhiv aids問題をめぐる政治活動に多くの時間を費やすようになると その影響はバンド活動にも及び ラリー マレン ジュニアは ボノの活動を評価しながらも エレヴェイション ツアーでのパフォーマンスに 深刻な問題 を生じさせているとして むしろ1年間活動を離れて政治活動に専念すべきだと述べた 142 また アメリカ同時多発テロ事件後の北米公演では 犠牲者の名前をスクリーンに映し出し 警察官や消防士をステージに登場させるなど追悼色を強めた演出が行われたが 一部からは作為的で悲劇を利用しているとの批判も受けた 143 原子爆弾解体新書 u2初のロックアルバム 編集 ヴァーティゴ ツアー ザ ベスト オブu2 1990 2000 2002年 に収録された エレクトリカル ストーム ザ ハンズ ザット ビルト アメリカ マーチン スコセッシ監督 ギャング オブ ニューヨーク の主題歌 を経て 2004年11月にリリースされた 原子爆弾解体新書 ハウ トゥ ディスマントル アン アトミック ボム は スティーヴ リリーホワイトら初期u2を支えたプロデューサー陣を再び制作に迎え さらにストレートなロックンロールを追求した作品となった ボノが u2にとって初めてのロック アルバム と表現したように 本作では前作で始まった原点回帰の方向性をさらに押し進め エッジのギターを前面に据えた力強くシンプルなバンド サウンドを追求していた 144 先行シングルの ヴァーティゴ は アップル社 とのタイアップによって世界規模で展開された ipod のテレビcmに使用され 楽曲の世界的な認知度を一気に高めた 145 イギリスでは デジタル ダウンロードの売上がフィジカル シングルを上回った2004年 その年の末に発売されたにもかかわらず年間ベストセラー トラックとなった さらに ダウンロード チャートと全英シングル チャートの双方で1位を獲得する大ヒットとなった さらに2005年のグラミー賞では 最優秀ロック パフォーマンス デュオ グループ 最優秀ロック ソング 最優秀短編ミュージック ビデオ の3部門を受賞した 146 さらに サムタイムズ ユー キャント メイク イット オン ユア オウン もイギリスで1位を獲得し u2のアルバムから2曲のシングルがともに全英1位を記録したのはこれが初めてだった 147 アルバム自体も世界的な大ヒットとなり 34か国で初登場1位を記録 最終的に世界で1 000万枚を売り上げ 前作に続くu2の商業的復活を決定的なものにした 144 そして2005年と2006年のグラミー賞では 本作とその収録曲がノミネートされた8部門をすべて受賞した ヴァーティゴ が3部門を制したのに続き 2006年には サムタイムズ ユー キャント メイク イット オン ユア オウン が 最優秀楽曲賞 を シティ オブ ブラインディング ライツ が 最優秀ロック ソング を獲得し アルバム本体も 最優秀アルバム賞 と 最優秀ロック アルバム を受賞した 結果として本作は u2にとって前作に続く2作連続の 最優秀アルバム賞 受賞作となった 144 ロック史における不動の地位の確立 編集 私たちは これまで生きてきた人間の中でも 上位1 のさらに1 にすぎない 歴史全体から見れば ほとんど存在しないようなものだ 経済的な不安からこれほど自由でいられるのは 私たちのバンドに観客が与えてくれた贈り物だった 自由であること 好きなことをすること 自分のしていることを愛すること そんな生き方をした人間は ほとんどいない u2の物語が自然界の異変のようなものだということを 私は忘れたくない その自由の多くを 私たちはあなたに負っている この本を読んでいる あなたが誰であれ ボノ 148 2005年3月 u2は ロックの殿堂 入りを果たした デビューから25年を経て資格を得た最初の年での殿堂入りであり 式典ではプレゼンターを務めたブルース スプリングスティーンがu2への熱烈な賛辞を送った 本作の成功とほぼ時を同じくして実現したこの殿堂入りは u2が現役の人気バンドであるだけでなく すでにロック史における重要な存在として認められていたことを象徴する出来事だった 149 150 同年3月末から始まった ヴァーティゴ ツアー も u2の巨大なライブ バンドとしての地位を決定づけるものとなった アリーナとスタジアムを組み合わせた大規模なツアーは各地でソールドアウトが続き 2005年だけで90公演すべてが完売 300万人以上を動員 興行収益は2億6000万ドルに達し 同年のツアー興行収益ランキングで1位を獲得した 151 live 8 出演時のボノ 右は ポール マッカートニー さらに このツアーの期間中には 音楽を通じた社会的 政治的活動も大きな注目を集めた 2005年7月 アフリカの貧困問題への関心を高めるため世界各地で開催されたチャリティー コンサート live 8 にu2が出演 ロンドンの ハイド パーク 公演では ポール マッカートニ ーとともに サージェント ペパーズ ロンリー ハーツ クラブ バンド を演奏し そのまま ビューティフル デイ へとつなぐオープニングを披露した 152 153 こうした社会との関わりは 翌2006年にも続く 前年に ハリケーン カトリーナ によって甚大な被害を受けたニューオーリンズの復興を支援するため u2はパンク ロック バンドのグリーン デイと異色のコラボレーションを実現した 両者は ザ スキッズ の セインツ アー カミング をカバーして共同レコーディングし シングルとして発表 各国のチャートでヒットを記録した さらに同年9月 営業を再開したニューオーリンズ スーパードームで行われたnflの公式戦では u2とグリーン デイがフィールド上で共演 セインツ アー カミング と ビューティフル デイ を披露し 復興途上にあったニューオーリンズの人々に強いメッセージを届けた 154 155 また 同年冬には 1998年以来8年ぶりとなる日本公演も実現した 2006年4月4日に横浜 日産スタジアム で予定されていた公演はu2側の事情により延期され その振替公演として11月29日 30日 12月4日の3公演が さいたまスーパーアリーナ で行われた 156 来日時の11月29日には ボノが首相官邸を訪れ 安倍晋三 首相を表敬訪問した ボノは安倍首相にサングラスを贈呈し アフリカの感染症問題に対する日本の貢献を高く評価するとともに 今後も日本が世界をリードしていくことへの期待を示した 157 また ボノはtbs系報道番組 筑紫哲也 news23 にも出演してインタビューを受け 12月1日にはu2としてテレビ朝日系音楽番組 ミュージックステーション に出演した 158 159 ミュージックステーション では ヴァーティゴ と ウインド イン ザ スカイズ を披露し 後者はu2にとって日本で初めてライブ演奏された 159 税務をめぐる論争 編集 2006年 u2は音楽出版事業の一部をアイルランドから オランダ へ移転した アイルランドでは1969年以来 芸術作品から得られる所得を対象とした芸術家向けの税制優遇措置が設けられており u2も長年その恩恵を受けていたが 政府は2006年に非課税所得の上限を25万ユーロに制限した これを受けてu2は 楽曲の著作権使用料を扱う音楽出版事業をオランダへ移した 160 161 この措置は合法であったものの ボノがアフリカの貧困削減や開発援助の拡大を各国政府に求めていたことから アイルランド国内では批判を招いた 労働党 の財政担当広報官ジョーン バートンは 政府に開発援助の増額を求める一方でu2が税負担を軽減することに疑問を呈し 開発ngoからも同様の批判が行われた 160 162 これに対し マネージャーのポール マクギネスは u2の事業の約90 が国外で行われており 世界各国で税金を支払っているとして 企業として税負担を最小化することは正当であると説明した 163 ボノは2009年にこの問題について 活動家としての自身の姿勢を理由に 偽善 と批判されたことが最も傷ついたと述べ アイルランド自身が国際的な投資を呼び込むため競争力のある税制を構築してきた以上 u2がオランダの金融制度を利用することを偽善とみなすのは不当だと反論した ジ エッジも u2は世界各国で事業を行い それぞれの国で納税しており 税法を遵守していると主張している cf u2のビジネス活動 税制と国際的な事業構造 164 ノー ライン オン ザ ホライゾン 未来の讃美歌 編集 ウィ アー ワン オバマ就任祝典 2009年 1月18日 バラク オバマ の大統領就任を祝うコンサート ウィ アー ワン オバマ就任祝典 に出演した ワシントンd c の リンカーン記念館 前で約40万人の観客を前に プライド と シティ オブ ブラインディング ライツ を披露 キング牧師が1963年に アイ ハヴ ア ドリーム の演説を行った場所で ボノは プライド の演奏中に 自由を鳴り響かせよう と呼びかけ キング牧師の夢をアメリカだけでなく アイルランド ヨーロッパ アフリカ イスラエル パレスチナにも広げるメッセージを発した 続...
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